ミュンヘンの指圧室

経絡指圧とは

経絡(けいらく)指圧は、日本より欧米でよく知られた指圧法です。故増永静人氏が創始し、「増永指圧」、または「禅指圧Zen Shiatsu」とも呼ばれています。日本で一般的な「浪越ナミコシ指圧」は「ツボ」を施術するのに対し、経絡指圧は各人の症状に適した「スジ、気の通る道(これを経絡と呼びます)」をその状態に合わせて、全身を順次に施術するものです。「指圧」と聞きますと指だけで押すと思われますが、経絡指圧は指以外にも手のひら、肘、ひざも使います。

経絡指圧の理論

経絡指圧は、東洋医学を応用し、体の自己治癒力(自然治癒力、自己回復力とも呼ばれます)を高める技術です。経絡を流れる気がバランス良く動いていると健康な状態が保たれていますが、経絡の流れが滞ると、体の各組織の働きは不活発となり、そして、自己治癒力が低下すれば「病気」になると考えられています。経絡指圧では、心と体を別々に捉えず全体で一つと考え、病名にかかわらず全身の歪みを整えます。

どのような方に

指圧は病気の予防や健康の維持に最適です。首や肩がこる、体が重いなど病気ではないが不快な症状(未病)が見られる場合や、回復期のリハビリとしても適しています。また、病気治療中の方は、事前に担当医とご相談下さい。

指圧が適していない症状

骨折、脱臼、多量の出血、急性疾患、重病,高熱時、伝染性疾患など。まずは、ホームドクター、または、専門医にご相談下さい。

指圧の施術について

静かな心地よい状態で行われます。床の上に敷いた柔らかいマットの上に寝て頂きます。施術ベットは使用しません。動きやすい服(たとえば、スポーツ用ズボン、できたらボタンなどの付いていない長袖のTシャツ、靴下)をご持参下さい。施術時間は約60分です。 その後5~10分程安静に寝ている時間、着替える時間を含めて一回90分を目安にご予約下さい。 「指圧」と聞くと、「凝っている部分をギュウギュウ強く押される」また「痛い方が効く」と思っていらっしゃる方が多いと思います。しかし、痛い指圧は筋肉を固め、表面だけの刺激に終わり、深いところのコリが取れません。経絡指圧では「気のスジ」に圧が届くようにゆっくりと深く押します。その気持ちよさから心身ともにリラックスし、その結果、副交感神経が優位に働くようになり、自己治癒力が高まります。

好転反応について

好転反応は、治癒反応、瞑眩現象とも呼ばれます。治療後一時的に病状が悪化したように感じる反応で、「気分が悪くなった」「痛みが増した」「体がだるくなった」などです。これは指圧だけではなく鍼や灸、漢方薬などの治療後にも見られ、一過性のもの(長くても1日~2日)です。しかし、疾病度の高い方、お薬を多量に取っている方、不摂生が強い方など個人差があります。あまりにも反応が激しい場合はすぐに西洋医学の医師にご相談下さい。 好転反応ほどの変化ではないにしても、特に初回の施術後は眠くなること(副交感神経が優位になるため)がよくあります。出来れば、初回の施術後は無理な予定を入れない、余裕を持ったプランでお越し下さい。